「タイムチケット」

図書館に行くと、新刊案内のなかから

読みたい本を予約してくるのが日課。

普段なら、一般読み物しか見ないのだが

夏休み中だからなのか、先月は児童書欄に目がいった。

興味ある書名に目がとまり、その場で予約を入れてきた。

その本が手元に来て、

藤江じゅん著『タイムチケット』 今日、読み終えた。

 

 

 列車のチケット収集が趣味のマサオは、どうしても手に入れたい切符があった。

 収集家のなかでも人気のたかい「昭和44年4月4日」の切符。

 夏休みのある日、

 散歩中に奇妙な猫のあとをついて行ったマサオは

 時間旅行が出来る「タイムチケット」を手にいれる。

 遊び半分、「4444」の日付を書き入れると、なんと、その日にタイムリープ。

 切符を手に入れるべく 駅に向かうのだが

 予想のしなかった出来事、意外な人たちとの出会い、

 そんななか、現代に戻る時間は迫って・・・・。

  

  過去があったから 今がある。

  ひとつ歯車が違えば、違った今がある。

  しかし、人間が変えようとどんなに奮闘しても

  変らない歴史。偉大な時間の積み重ねのなかでは人間は無力だ。

  どんな偶然が重なろうと けっして変らない過去もある。

  それは、歳を重ねた今だからこそわかる。

  

   小学4年のマサオには まだわからなくていい。

   知る必要もないし、知ってはいけない。

   未来がたとえ変らなくても 「今」を精一杯がんばることが

   10歳の少年にとっては 必要なことだから・・・。

 

 明日で夏休みもおわり。 

 止まっていた時間がまた動き始めるように 

 賑やかな子ども達の声があふれ出すだろう。

 ひと夏の経験を胸に 少年たち、また未来を生きだすんだなぁ~

  

  

 

タイムチケット (福音館創作童話シリーズ) タイムチケット (福音館創作童話シリーズ)

著者:藤江 じゅん
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「静子の日常」

「セブンティーン」という雑誌、娘が読んでいた。

私の少女時代からずーっと続いている若い子向けのファッション誌。

中学生にとって 「セブンティーン」という響き 憧れだったなぁ

2歳しか違いはないのに お姉さんのような気がしたもの。

背伸びをして読みたかったものです。

 そして、結婚すると 「ひよこくらぶ」「たまごくらぶ」

 まだ赤ちゃんが生まれてもいないのに 

 先に先に・・・と知識を入れていた。

 30後半に突入。すると40歳代向けの雑誌を、

 そして今は 50歳代向けの雑誌を手にとる。

 そこには 私より少しだけお姉さん達の

 生き生きとしている姿があって

 自分の未知を 疑似体験しているのかもしれない。

  

  先日購入した 井上荒野著『静子の日常』。

  長年連れ添った夫を亡くし、

  息子夫婦と同居することになった 75歳になる静子の日常。

  息子の愛一郎、嫁の薫子、孫のるか、4人の視点から物語が語られる。

  

  プールに通って自分より若い女性達に頼られたり、

  バスで好き勝手に出かけてみたり、

  孫のるかと同年代の男の子たちと川原で酒宴したり、

  息子の浮気現場でのさりげない釘さしなど

  静子のフットワーク、75歳には思えないほど若々しい。

  夫がいた頃から慕っていた彼を老人ホームに訪ねていくくだり、

  私のいちばんの好きな場面。

  

  若い頃から知る思い人に会いながら

   「 人は成長するし、否応なしに変っていく。

    でも、変らない部分もある。

    本当に悲しいことはそのことなんだわ。 」

  変ってしまうことより変らないことのほうが

  ときには せつないこともある。

   

   「 「まったく世間の人間というのはどうして

     人が行くほうへ行くほうへと行きたがるかね。

     そんなことばかりしてたら、一生、人と同じものしか

     見られんじゃないか。」

     そんな風に夫が嘆くのを聞いてあのとき私は

     どう感じたのだったかしら・・・。」

  

   静子さん曰く

     「後悔しない人生は、正しい人生というわけではないわね・・・」

    静子さんの人生は どう? 後悔してるのかな? 

   

    

    静子さんは 私の道しるべ。

    こんな75歳になりたい。

    15歳のとき憧れた17歳。30代で望んだ母になる夢。

    生き方を目標にした数年先より

    もっともっと先の未来。

    30年先の自分が こんな女性になっていますように・・・・。

     

       静子さん  万歳!

   

 

  静子の日常  

 

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日常に戻る。

久しぶりにゆっくりした。

CDショップと併設されている本屋に行き、

予約していた嵐の『5×10 ARASI  ALL THE BEST』アルバムを買い、

新刊本をチェック。何冊か気になった本のなかから

全部持ち帰りたい衝動をグッと押さえ、

とりあえず井上荒野の「静子の日常」を購入。

午後から 家事の細切れ時間を利用しながら読み始めた。

夢中で読み続け、終盤に差し掛かる。

このぶんでは また明日には本屋に再出没しそうだ。

時間がない・・・そんな思いがきっと 文字を求めている要因にもなっているのか?

 

  ~覚え書き~ (読みたい本)

   有川浩『植物図鑑』 磯崎憲一郎『終の住処』 北村薫『鷺と雪』

   恩田 陸『中庭の出来事』 三崎亜紀『刻まれない明日』

   『おもいで屋』←作者名忘れ。

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やっぱり好き、クジラの彼。

借りていた本を返すために図書館に出かけた。

借りずに帰るつもりだったのだけれど

有川浩さんの「クジラの彼」が目にとまった。

2年位前に読んで、とても好きだった1冊。

2~3日前に文庫を数冊購入したので読む本は手元にあったのだけれど、

それを差し置いても読みたくなって 1日で読み終えてしまった。

2年過ぎて読んでもやはり好きだなぁ。 何処が・・・?

短編で6つほどあるけれど 登場人物が魅力的。会話も好き。

出てくる男性の性格も、しゃべる内容も とっても素敵。

こんな人が近くにいたら 絶対好きになるな~。

2年前の感想でも 多分おんなじこと書いてたような・・・。

「クジラの彼」「ロールアウト」「国防レンアイ」

特に、この3つに出てくる男性が好き。

有川さん女性なのに、

男性のちょっとした心の動きに敏感で、表現も上手い。

久しぶりに 擬・恋愛気分を味わうことが出来た数時間だった。

ありがとう・・・有川さん! 

そして、冬原くん・・・高科さん・・・伸下くん・・・。

 

   riceball 5日と6日のおべんとriceball と clover 収穫 clover

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   クジラの彼

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『再読』とは 再び読むこと。

久しぶりに ほんとに久しぶりに近くの図書館に行った。

ブログで行き来させていただいている方と 

伊坂幸太郎さんの本について話す機会があって

以前、DVDで観た『アヒルと鴨のコインロッカー』の原作を再読したくなり 

図書館に置いてあったら・・・と軽い気持ちで探しに。

伊坂さんのは大体が貸し出し中で 棚に置いてあること自体珍しいから。

ところが・・・どんぴしゃ!

返却されたばかりのストッカーに載ってるのを みつけちゃったんですね。

『アヒルと・・・』は、5年前に読んだ初めての伊坂作品。

最近、前に読んだ本をもう一度読んでみたい・・・って思うことが多くて

でも、よっぽどのお気に入り以外は 手放してることも多くて

図書館や古本屋に走っては

    (二度目に読むとき、正規の値段出したくないの・・・ケチね!bleah)

じっくり読んでいます。

以前と印象と感じ方が違ってることに気づきます。

5年経てば、これだけの変化があるんだ・・・ 

この歳になって 毎日に変化があるとは思いませんが

確実に、思いも見方も移っている自分が 少し嬉しかったりします。

『変わること』 『影響をうけること』 は 

若い方だけの特権ではないのですね・・・。

  

  5年ぶりの『アヒル・・』は どんな感じ方に変わっているだろう・・・。

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ふつうの日々。

昨日で仕事週間が終わり、今日は久しぶりの図書館行き。

11月はじめに新刊予約をしていた本が

受け取りに行けなかったあいだ、7冊もたまっていました。

貸し出し期間は 二週間。 

「新刊なので予約者が詰まっているから、予定通りに返却ください・・・」

係りの方にそう念をおされ、 考えてみれば、一冊2日で読み進めないと

期日まで到底 間に合わないってことですよ。

無理にでも読書三昧の毎日にしてかなきゃ~ 

そして、読み終わった頃、今月末の仕事がまた始まる時期になるのです。 

1ヶ月って 早いんだなぁ~

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  本日の読書メモ

   『恋桜』 伊多波 碧

  恋桜 (ヴィレッジブックスedge)

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『さがしもの』

若い時に一度手にしたけど手放した本、

数年後、数十年後にもう一度巡り巡って自分の手の中に。

そんなめぐり合わせって めったにあることじゃない。

その本が 自分にとって道しるべになったり、

人生を変えてしまうきっかけになるほどの本だったり・・・

その年代でしか共鳴しない本って 確かにあるんだと思う。

 

 角田光代著 『さがしもの』 

 9編の短編からなる『本』にまつわる話。

 

 「死ぬのこわかった?」

 「こわいもんか。死ぬのなんかこわくない。

 死ぬことを想像するのがこわいんだ」

 できごとより、考えのほうが何倍もこわいことなんだと言う祖母。

 病床の祖母にさがして欲しい・・と頼まれた一冊の本。

 さがしあてたとき 祖母は・・・・。 そして その本とは?

 

 あれから大人になった「私」は 数年をかけてその言葉を理解する。

   『 あいかわらずいろんなことがある。

    かなしいこともうれしいことも。もうだめだ、と思うようなつらいことも。

    そんなときおばあちゃんの言葉を思い出す。

    できごとより考えのほうがこわい。

    できるだけ考えないように目先のことをひとつずつ片付けていくようにする。

    そうすると、いつのまにかできごとは終わり、

    記憶の底に沈殿している。 』

                               『さがしもの』より

 

 日々を経て、理解するようになるのは 

 『本』だけじゃないようだ。

 人が言った大切な言葉や 

 状況なんかも きっとそうなのだろう・・・。

 

 

  

 

  本日の読書メモ 『さがしもの』 角田 光代

             『ハートブレイク・レストラン』 松尾 由美

 さがしもの ハートブレイク・レストラン (光文社文庫 ま 12-4)

  

 

 

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本屋さんでぐるりと。

知人に贈る図書カードを買いに 本屋さんへ。

時間もあったので 新刊棚から平台~

そして文庫本コーナーへと ぐるりまわって

気になる本は手に取り、中をパラ~ッとめくってみる。

そんななか 何のためらいもなく手が伸びたのは 6冊。

そこから 棚に戻したのが 2冊。

自分で購入したのは久しぶりなのだ。

すぐ近くにある市の図書館にて 新刊が2ヶ月遅れくらいで入るから

最近はもっぱらこちらを利用させてもらっている。

2~3日前に借りてきた3冊の本を昨日読み終えて、

今、ちょうど手元に本がない。

右腕が利かない今、文庫本の手軽さがありがたい。

相変らず偏った選択だなぁ~  

でも、手元に置いておく本は好きなジャンルでありたいかな いつの時も・・・。

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  本日の読書メモ

  『乳と卵』 川上 未映子

  『復讐プランナー』 あさの あつこ

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『真夜中の運動会』

肩こりがひどくなりそうで それから 

右手に重い物をのせておくことがやっかいで単行本を避けていた。 

何日かぶりで400頁の長編を読んだ。

『真夜中の運動会』 池永陽。 

『コンビニララバイ』で2002年本の雑誌上半期1位をとった作家だ。

『コンビニ・・・』もそうだが 人間の弱さ・脆さを淡々と描き、

それでいて現代の問題点を書き込んである。

『真夜中の・・・』も、そうだった。

  突然、痴呆症になった祖父を抱えたことで歯車が狂いはじめた家族。

  父がリストラは免れたものの左遷で単身赴任、

  全てを抱え込んだ母は 外に安らぎを求め、

  受験生の靖は大学をあきらめ 介護に専念しようとする。

    もう数十年前、私が25歳のときに 

    母と二人三脚で祖母を介護していた時期があるので

    これ読みながら 当時の苦しかった心情と疲れ果てた身体を思い出す。

  

  しかし、靖って子は祖父に対してこんなに優しくできるんだね。

  ましてや高校生の男の子って 目を背けたくなるのがふつうだろう。

  血のつながりと 同じ屋根の下一緒に過ごしてきた絆は侮れない。

  核家族化が当たり前になっている現代では 稀なことなのだと思う。

  そんな靖だからこそ ガール・フレンドの玲子に愛される所以なのだね・・

  玲子の18歳にして あの冷静さと度胸。 たくさんの悲しい事をきちんと

  受け止めてきたからこその潔さ。

  人間の尊厳、家族愛、夫婦愛、親子愛を感じる作品。

    ストーリーの展開に?と思う箇所も、

    同じ言葉の羅列にまた~?って箇所もあるが

    読みやすい文章と内容のわりに 読後感もしっかり味わえて

    久しぶりに手にとった本にしては 満足だった。

   

  

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阿川さん。

阿川佐和子さんが 『婚約のあとで』という本を出した。

エッセイストとしてのほうが有名かもしれないが、

数年前に『ウメ子』という小説で、坪田譲治文学賞を受賞してもいる。

  

  昨日放送の『王様のブランチ』でインタビューに答えて言っていた。

    

    「 今の自分が

      若い頃に夢みた未来の姿になっていなかったとしても

      その時そのときで、一生懸命考えて

      二者選択して生きてきたのなら それはそれでいい。

      “今の自分”を受け入れなきゃ・・・    」

そうやって 不器用でも一生懸命 選んできた道。

それは 阿川さん自身の生き方だったかもしれないし、

『婚約のあとで』に登場する女性一人ひとりの愛おしい生き方かもしれない。

  

  自分の言葉で 自分自身を語れる女性。

  少しのはにかみに 背筋が伸びた姿。

  彼女の生き方が詰まったこの小説、

  読んでみたくなる。

  

   本日の読書メモ 『アンダーリポート』 佐藤正午

       DVD観賞 『優しい時間』1~4 倉本 聰

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